桜の花、咲く頃

じゃあ名前はおみっちゃんという事で。(適当に付けるな)

その娘も花の盛り。当然の如く、縁談も引く手数多です。
しかし、当の娘は親の困惑や縁談も何処吹く風の様子。
そう、娘には言い交わした若者がいたのです。
旅立つ前、若者は言いました。春になったら戻って来る、と。
娘は言いました。ならば、春までは待ちましょう、と。
夏が過ぎ、秋が過ぎ、冬が過ぎ。
ふと舞い落ちた花弁に、娘は気付きました。春が来たのだ、と。

あなた、春が、来てしまったようです。
…さあ、どうなさいますか?


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二周年記念限定TOPのオリジナルです。(2003.1.27のみ)
web上2枚目のオリジナル。貴重なオリジナルです(笑)。
何かサイト開設以来絵がどんどん変わって来たのをしみじみと思います。
そして徐々に昔の絵が見られなくなるという(笑)。
UP当時には上記の小噺が付属しておりました。(小噺て言うな)
自分的には、例え彼が戻って来なくても彼女は笑って他家へ嫁ぎます。
描いてて何かそういう感じがしたもので。
普段とは結構画風の違う絵でしたが、御好評頂いたようで、嬉しかったです。
メールや掲示板でコメントをお寄せ下さった皆様、どうも有り難うございました!


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せめて、花が散るまでは。
あなたを信じて、いいですか。